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[コメント] バーニング・オーシャン(2016/米)

かなり面白いパニック・モノの新たな佳作だ。まず、のっけから、何だか良くわからないが、海底に突き刺さっているパイプの水中映像が、外連味たっぷりでドキドキさせられる(前半この映像が度々繰り返される)。その直後の、マーク・ウォールバーグケイト・ハドソンの朝の閨房シーンの光の扱いもなかなかいい。
ゑぎ

 娘との朝食で、コーク缶に突き刺した管(ストロー)と溢れる内容物。石油掘削のイミテーションという趣向。あと、繰り返しで上手いなと思ったのは、鳥の扱い。事件の現場となる掘削施設「ディープ・ウォータ・ホライゾン」へ向かうヘリコプターのシーンで、まず飛ぶ鳥がフロントガラス(っていうのか?)にぶつかる。この時、鳥自体は画面に映らない。激突の衝撃だけが演出されるのだが、後半、事件後にドロドロに石油まみれになった鳥(ペリカン)が一羽、船に侵入して操舵室を暴れまわるのだが、観客はヘリ衝突の場面も思い出しながら、とても不気味な感覚を味合わされるのだ。

 さて、肝心のパニックシーン。事が起こってから(パイプから泥が吹き出した後)は圧倒的な瓦解と破壊のスペクタクル。いやあ、これは興奮する。施設内における爆発と炎の怖さも尋常じゃないレベルで描かれる。だだし施設周辺の海面の炎がイマイチなのだ。こゝをもう少し上手く見せていれば、クライマックスの海面へのダイブのスリルがもっと機能しただろう。

(評価:★4)

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