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[コメント] 台北ストーリー(1985/台湾)

これも抜群に面白い!『恐怖分子』や『クーリンチェ少年殺人事件』と比べれば、先鋭度が低いというか、淡々としているように感じられるのだが、冒頭からラストまで、本当に必要十分なカットしかないのではないか、という気がしてくる。
ゑぎ

 多くのシーンで全く説明的な描写がない。例えば、ヒロインのアジン(ツァイ・チン)と職場の設計士との関係は不倫関係と云えるのか。或いは、アリョン(ホウ・シャオシェン)と東京(前妻や子供)との現在の関係なんかも、殆ど人物のアクション/リアクションで語られるのみで、台詞や視点の強制による説明が少ない。勿論、観客にとっては謎が残るのだが、謎なんて解決されなくっても何の問題もない。映画は理解するために見るのではないのだから。胸苦しくなる(興奮をそそると言い換えてもいい)画面だけが映画の真実なのだ。それはラストまで徹底されていて、アリョンの結末も見せられない。

#昔はプロ野球選手を目指していたが、今はタクシー運転手に身をやつしているアリョンの友人はウー・ニエンジェンだ。このダメ男ぶりがとてもいいキャラ。彼は『恋恋風塵』『悲情城市』を含む台湾映画を代表する脚本家であり、『ヤンヤン夏の思い出』の主人公(NJ・お父さん)でもある。

#東京から持ち帰ったビデオ(テレビの録画)の中に石原裕次郎が出ているCMが出てくる。あと、広島カープ対阪急ブレーブスの試合。高橋慶彦が映る。1984年の日本シリーズだろう。

#富士フィルムと日本電気(NEC)のネオンサインが何度も映る。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ペペロンチーノ[*] 濡れ鼠 赤い戦車

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