コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] めぐり逢い(1957/米)

オリジナル版『邂逅』との比較での物云いを愚とすれば、こちらも素晴らしいシーン、カット、感涙モノのきめ細かな演出が連続することも確か。1950年代ハリウッド製メロドラマの中では十分傑作と云えるだろう。レオ・マッケリーの余裕綽々たる演出ぶりを堪能することができる。(レビューはオリジナル版との比較の愚)
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 傑作『邂逅』のマッケリー自身によるリメイク。カラー、シネスコになって画面はゴージャスだし、ケイリー・グラントデボラ・カーの知名度もあり、『邂逅』よりもこちらの方が有名だが、でも、やっぱりオリジナルの豊かさには及ばない。プロット構成レベルでは殆ど忠実なリメイクと云えるが、『邂逅』よりも20分長いだけあって少々冗長なのだ。特に前半の船上のシーンは中途半端な演出が散見される。例えば噂になった二人が期せずして隣り合った席に座ってしまい、他の乗客達の失笑をかうシーンだとか。ただし、大きな窓ガラスにエンパイア・ステートが映りこむカット等オリジナルと同様のスペクタキュラーな画作りもあるし、ラストシーンを含めて見事な情感創出がある。マッケリーはもっと評価されてしかるべき監督だ。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。