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[コメント] ロダン カミーユと永遠のアトリエ(2017/仏)

工房での長回しで始まるファーストシーンから、全編緊張感溢れる画面の連続だ。やっぱり見応えがある。裸婦のモデルが沢山出る、というのも見応えがある(というか目の保養になる)。
ゑぎ

 また、カミーユとの閨房での愛撫のカット(このシーンもなんと幸福なシーンだろう!)に続いて、木の肌を撫でる屋外のカットを持ってくる、といったマッチカットの豊かさも特筆すべき。

 後半は、ロダンが人生をかけて取り組むバルザック像の映画になる。カミーユは退場したまま再登場しないのだ。なので、後半の副題は「バルザック像」こそ相応しい。また、別の切り口で見れば、前半でカミーユとの関係にケリをつけ、徐々にローズ(正妻に準ずる位置づけの女性)やモデル達との奔放な関係を暴露していくプロット構成だ。これも意外性があり興味が持続する趣向になっている。(ただし、映画自体とは関係がないが、邦題の副題にカミーユの名前を入れるのは余計、と思ってしまう。)

 庭の台に置かれたバルザック。夕闇の中での写真撮影。このシーン、実にスペクタクル。全編の中でも突出した画面だ。

(評価:★4)

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