彼女のシーンが悉くいいのだ。最初の登場場面（ベイルの仕事場）の、ベイルとのやりとりが、特に『ライトスタッフ』の酒場の場面を想起させるが、他にも、荒い運転をして、助手席のベイルを脅すシーンや、夜、デイトナのラジオ実況を聞いているところに突然現れる場面。あるいは、家の前の通りを挟んだ舗道で喧嘩する、ベイルとマット・デイモンを平然と見る場面など、みんないい。レースシーンやタイトルの二社の対比が、一般的には見どころだと思われるが、カトリーナ・バルフの存在が、本作の映画としてのカッコよさに寄与する貢献度も大きい。