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[コメント] 殺しのダンディー(1968/英)

アンソニー・マンの遺作。1960年代後半から1970年代にかけて一世を風靡したエクストリーム・クローズアップとズーミング(ズームアップ)を多用する落ちつきの無い演出を、アンソニー・マンまで採用している。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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 私の嫌いなカメラワークばかりとはいえ、見事な画面が随所に見られる。特にトム・コートネイライオネル・スタンダーが初めて対峙するベルリンの暗いトンネルの中のシーンの密度は凄い。二人して葉巻をくゆらす仰角カットの緊張感!イギリス諜報部に潜り込んでいるソ連側のスパイが主人公(ローレンス・ハーベイ)で、この主人公がソ連へ帰りたくて帰りたくて仕方がない、という基本設定だけでも面白い。或いはアンソニー・マンらしい複雑さ、というか。ミア・ファローの扱いさえ、もう少しなんとかしてくれていたら、充分に傑作と言えたろう。

(評価:★4)

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