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[コメント] 恋や恋なすな恋(1962/日)

ある意味独りよがりな演出が続くとも云えるが、しかし驚異的なカットの連続でもあり、とても見応えがある。斜光で赤く染まったルックと俯瞰で攻める巻頭から内田吐夢の徹底性がうかがえる。
ゑぎ

 気がふれた大川橋蔵が赤い着物を着て舞うシーンは黄色の背景だったり、中盤の御所のシーンは紫のルックだったりと色使いも凝りまくる。しかしこの橋蔵の舞のシーンの美術装置(布の使い方!)は凄い。拍子木が鳴って芝居小屋の舞台装置となってからも演出のテンションは持続する。芝居小屋を舞台にしたこと自体が効果を上げているとは思えないが、ラスト近く、橋蔵が筆を口でくわえて障子に字を書くカットが凄い演技演出だ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)寒山拾得[*]

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