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[コメント] エスケープ・フロム・L.A.(1996/米)

ニューヨーク1997』(1981年) から15年を経、VFXが随分と進化していることは分かるのだが、しかし、こゝから現在まで、既に20年を経ており、特にCGのチープさはいかんともしがたい。となれば、逆にそのチープさを楽しむ、という見方が肝要であろう。
ゑぎ

 冒頭の大地震や海底の表現、中盤の津波とサーフィンの合成、或いはホログラムの多用等、当時としては、最新の技術を使った自慢のデザインだったのだろう。映画を作る喜びが伝わってくる画面なのだ。

 VFXの活用以外でも、西部劇を意識した、バイクと騎馬も加わったチェイスシーン、ブルース・キャンベルが医師として登場するビバリーヒルズの病院、殺人ゲームのスタジアムとバスケットボール会場の場面等々、撮影現場の楽しさのよく現れたシーンが多々ある。だからこそ、カート・ラッセルのロングシュートのような、奇跡的なカットを撮ることができるのだ、と云いたくなる(因果関係が逆転している気もいたしますが)。

 また、前作以上に多彩な配役で、役者陣を見ているだけでも楽しいが、ビバリーヒルズの病院から一緒に逃げるヴァレリア・ゴリノの扱いには驚いた。てっきり、全編に亘るヒロインなのかと思ってしまった。もうひとつ、スティーヴ・ブシェミが目立つ良い役なのは嬉しい。彼が最も注目を集めていた時期なのだろう(『ファーゴ』と同年の映画なのだ)。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)Myrath

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