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[コメント] レベッカ(1940/米)

「『嵐ヶ丘』を作ったのは私です。ワイラーは監督しただけですよ」と云ったのはサミュエル・ゴールドウィンだが、『レベッカ』もやっぱりセルズニックの映画だろう。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 この映画は私もヒッチの中では珍しく愛着の無い映画。イギリス時代の傑作群、例えば『バルカン超特急』や『三十九夜』でも、1950年代から60年代初頭へ亘る大傑作を連打していた時期でも、ヒッチ映画にはエロティックな見せ場や倒錯的な遊びやフェティシズムが横溢していて、そのようなヒッチの特質が好きな私には、この『レベッカ』はいかにも格調高い、お行儀の良い優等生の映画に見えてしまう。ジュディス・アンダーソンの悪役造型や、タイトル・ロールを登場させずに(フラッシュバックを使わないで)、その存在感をひしひしと感じさせる見事な演出等、見捨てられない部分は勿論あるのだけれど。

(評価:★4)

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