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[コメント] まらそん侍(1956/日)

藩校の横の馬場のシーン。嵯峨三智子の乗馬は軽速歩(けいはやあし)をしている。ちなみに軽速歩というのは、馬に速歩(はやあし)をさせる際に乗り手がリズムを取って腰を浮かせ、反動を回避する乗り方を云う。
ゑぎ

 で、私の認識では、軽速歩(けいはやあし)は英国式馬術の歩法だ。幕末が舞台だし、和式馬術でもこういう乗り方があるのかも知れないが、この映画は全体に殆ど時代考証を無視している、云うなればスプーフ時代劇だ。「ノイローゼになってはいかん」とか「ハンデがつく」などという科白が出てきたりする。この乗馬シーンもワザとやっているのかも知れない。

 主役は『不知火検校』がまだまだ先の、二枚目時代の勝新太郎。今見ると勝新以外にビッグネームがなく、少々脇役が弱いのだが、中堅どころのコメディアンが頑張っているのと、森一生が彼らしい器用さで上手くまとめて、ラストまでかなり面白い映画になっている。

#配役などの備忘

 マラソンのことを遠足(とおあし)という。勝新のライバルは夏目俊二。殿様に十朱久雄。家老−小川虎之助。その娘、千鶴は瑳峨三智子。達磨作りの内職のシーンでトニー谷の登場。退場時の科白は「おさいなら」。飲み屋のシーンで益田喜頓旭輝子。旭輝子は神田正輝のお母さんだ。大黒屋のお糸−三田登喜子。「おこんばんわ」。城の渡り廊下の下で、トニー谷のカメラ目線。ミュージカルシーン。突然トニー谷が唄いだし、旭輝子が受ける。伊達三郎に乗馬シーンの見せ場がある。この人は乗馬が得意だったのだろう。幕府の使者が「ペルリ」に金ギセルをあげるという。

(評価:★3)

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