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[コメント] くちづけ(1957/日)

増村の処女作は、木立の仰角移動カットで始まる、川口浩野添ひとみの瑞々しい青春映画だ。だが、瑞々しさだけでなく、見事なエンターテインメント性も両立している。
ゑぎ

前半は二人が出会って最初の一日の描写だが、オートバイの二人乗りで移動させ、競輪場、食堂、海水浴場、ローラースケート場と繋ぐ。その後クラブで川口がピアノを弾きながら、野添が主題曲を唄うといった、このあたりが、瑞々しさだけではない、エンターテインメント性の両立を感じる所以だ。

 後半、野添に会いたい川口が、住所が分からず野添とすれ違う、という展開で、じれったい見せ場を作る。その上で、クライマックスの野添の部屋のシーンとなる訳で、気持ちの昂ぶりが増幅して伝わる作りになっていて、このあたりも、とても上手いと思う。結局、野添のアパート周辺の空間造型が一番の見どころではないか。アパートの前でのキスシーン。この演出も素晴らしい。

(評価:★4)

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