オビ・ワンとの対決シーンでジャンゴ・フェットが「持ちネタ」を繰り出していく部分だとか、彼が『シェーン』のアラン・ラッドのような銃の扱いを披露する部分(銃を回転させながらホルスターへ納める西部劇でよくある所作)なんて文句なく格好良い。賞金稼ぎ・ボバ・フェットという魅力的なキャラクターを『ジェダイの復讐』で余りにあっけなく殺してしまったルーカスは後悔していたのではないか。本作でジャンゴ・フェットの見せ場をこれだけ用意したのは旧トリロジーでのボバ・フェットの扱いを償うものかも知れない。私のようなボバ・フェットのファンへの目配せかも知れない。

　カメラワークで驚いたのは明らかなコンピュータ処理のカットで素早いズーミングが行われている部分だ。このような処理は余り意味があると思えないし大体私はズーミングが大嫌いだが、この悪く言えば子供っぽいルーカスの「遊び精神」は楽しいと思う。これもファンの贔屓目か。