コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ミツバチのささやき(1972/スペイン)

美に対する意識として凄まじい高い次元で成立していて言葉を失うが・・・・『フランケンシュタイン』はそれ1本で屹立する厳しい映画だがそれに対抗し得る部分がある。
t3b

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







子供が主人公故にここまで多彩な表情を魅せるアナに困惑する。子供ってもっとくだらない存在だからこそ魅力的な部分もあるのではないか。アルバムを観た時の表情、ベットの上での予感めいた会話。エリセは確かに子供の記憶を呼び覚ます術を持っている。子供の無力感という表現の中で美として昇華しているが私はそんな美として昇華出来るような子供時代を送ってないので感情移入し難いがとはいえこの映画に魅了されている事は確かだし、まだ判っていないこともあるだろう。

この映画はアナの人格の細かい掘り込みが大人によるものである事を考えればファンタジーなのだろう。ただ、私は子供の変な愚かしさ、滑稽さをそのまま描いたらリアルと同時にファンタジーをなし得るのではないかと思っている。

言ってはみたがこの映画が凄い事には異論は無い。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)モノリス砥石[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。