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[コメント] タッチ(2005/日)

実は監督がフィーチャーしたかったのって、風吹ジュンなんじゃ・・
きわ

中学の頃夢中で原作を読んだので、各エピソードがインプットされている。これの悪いところは、「次はこうなってあーなる」というのがわかってるため、観ていると非常にもどかしい。本の実写化ならいざ知らず、漫画の実写化となると作品のテンポ自体が非常に悪く見える。しかし同じ漫画が原作の『NANA』ではここまでひどく感じなかったのにな。演出自体が悪いのか。

これを観ておどろいたところ。それは双子兄弟の母親(風吹ジュン)についての演出が非常に多かったところ。原作ではほとんど存在感のないキャラクターなのに、和也を亡くした後の彼女の言葉や行動が丁寧に描かれていて、それが唯一現実味のあるエピソードになっていた。なぜ原作では省かれてしまったのだろう、と思えるほど「息子を亡くした母」「残った息子に対する思い」なんかの描写は、かなり重要だなと思った。

正直、映画にするとこんなに現実離れした話なのかと、改めてびっくりしたというか、残念だった。天下の長澤まさみですら、あの究極のアイドルを体現することには限界があり、犬童一心ですら、なんの毒や妙を入れることもできない。ただ少し手を着けられる存在が、あの母親だったのかもしれない。

原作ファンから言わせてもらうと、一番難しそうな原田(達也のボクシング部の友人)のキャスティングが一番原作に近かったのがちょっとウケた。(まあ原作はもっと怪物ぽいけど) (06/8/25 TV)

(評価:★2)

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