通称オーリーさんですか。　この人、『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフのカッコイイ人ですよね。なんか耳が長くて金髪で弓矢する人ですよね。結構この人の出てる映画はなんやかんやで見てますが、さほど興味がなかった。『ロード・・』も１の途中で挫折したし。思えばこの人はファンタジーやら大河しか出てなかったんですね。そんなに昔顔かな？今回はまったくそんな雰囲気がなく、すごーーーくよかった。ほんとよかった。良い役者さんだと思った。きっとこういう演技が出来る人は、顔がいまいちでも売れるだろうな、とか余計なことまで考えた。

そして不思議少女クレアを演じた我がキルスティン・ダンスト。うーーん・・・ 役（キャラ）もいい。役者（キルスティン）もいい。しかしなんか二人がかみ合っていない気が最後までした。それぞれチャーミングなんだけど、クレア＝キルスティンは合っていそうで、どこか違和感があった。　なぜだろう。　自分なりにそれを分析してみた。　クレアはチャーミングだけど行動は言い換えると「おせっかい」で「おしつけがましい」。普通あんなことまではできないけど、そこをいうと恋愛漫画の展開はおかしいとか言ってるのと同じ事だから、それはいい。一方、キルスティンが今まで演じてきた役は「元気」「明るい」というのはクレアと一致しているとて、「おせっかい」は今までにそうなかった。そういうのもあるにはあるが、どちらかというと、「男を追いかける」より「追わせる」タイプが多かった。何に置いても「したたか」というのか。私は彼女のそういう演技を見るのが大大大好きである。ので、たぶん今回のクレアを演じるキルスティンは、どーも違和感が拭えなかったのだ。 クレアの魅力を、もっと妖精的にもっとおとぎ話のようにしても良かったと思う。妖精が最後は人間になる、みたいな。（自分でも書いててイミガワカラナイ）つまりドリュー（オーリー）と出会うまでは「誰かの代わりの恋人（substitute）」にしかなれなかった（なる自信がなかった）けど、ドリューとの出会いで「ほんとの恋人」になる自信がついた女の子。みたいな。 キルスティンのクレアもキライじゃないけど、『あの頃ペニー・レインと』のペニーを演じたケイト・ハドソンの役柄と本人の魅力のマッチングには勝てなかった。 名前がクレアなだけあって、若いときのクレア・ディンズとか合うかなあ、とか思った。でもドリーミーで妖精的なのはアリソン・ローマンとかぴったりだと思うんだよな。彼女「ペニー・レイン」時のパトリック・フュジット君と『ホワイト・オランダー』で恋人同士だったし、キャメロン・クロウ色に合うんじゃないかなあ。不思議ちゃんは得意だし。いや、まじで見たいな、アリソンのクレア。（いかんいかん。希望配役をいちいち口に出す悪い癖が）キャメロン・クロウ作品をちゃんと見たのはこれで３本目だけど、やっぱり好きだな。「ペニー・レイン」なんかわんわん泣いたし。好きだ。（だからアリソンだしてくれ）

しかし、今回も泣くと思った映画だけど、笑いっぱなしだった。 『マイ・ビッッグ・ファット・ウェディング』並みの親戚家族祭り。笑った。燃えるロック葬儀最高。スーザン・サランドンも最高。

でも「不思議ちゃんと不思議なラブストーリー」と「じんわり親戚祭り」と「親父の灰と二人旅」、どれもそれぞれで一本撮れそうなので、ちょっとごちゃごちゃする。

あ、チャック＆シンディのチャックは絶対ミニジャック・ブラックですよね。(05/11/16 劇場)