言ってしまえば「コメディアン志望」だったから元からコメディアンではないかもしれないけど・・・。フッキレてしまったパプキンはジェリーを拉致し、番組に出演した。自己満足のために。自分の妄想を実現させるために。観客を笑わせることを目的としなくなったコメディアンはもうコメディアンではない。コイツの行動の場合、客観的に見てしまえば単なるキチガイだ。しかしそんな男のことでも、「単なるキチガイ」では片づけられない。

この映画のラストが妄想なのか、現実なのか、俺ははっきりと解らない。ただ、自分が追い払われていること、自分がつまらないことに気付かないパプキンの姿はとても虚しく見えた。一見、何も考えていないようで平和で夢があって幸せそうに見えるかもしれない。ただ、いつまでも同じように過ごし、現実を直視することなく、誰にも相手にされることなく、自分の妄想に終わる人生はとても哀しい。寂しい。

とりあえず、間違えられやすい名前には芸名が必要ですね、パンプキンさん。あ、失礼、ピプキンさん。え？ピップエレキバン？（謎）