[コメント] マッチポイント(2005/英=米=ルクセンブルク)
スカーレット・ヨハンソン見たさで観に行った。彼女の悩殺ポーズに卒倒するはずが、ウディ・アレンの脚本の巧妙さに脳天を吹っ飛ばされてしまった。こりゃ、とんでもないブラック・ユーモアだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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結末が納得いくかと言われれば、全然納得できない。でも、シナリオの上手さには敬服してしまった。
ターニング・ポイントは、クリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)が、殺害した老女の指輪を海に投げ捨てるシーン。
テニスのネットに見立てた欄干の上を指輪は跳ねたとき、陸側に落ちるか海側に落ちるかは後で見せるのかと思ったら、すぐに陸側に落ちるシーンが映し出されたので、クリスに待っているのは敗北(=身の破滅)と勝手に思い込んだ。と同時に、ここからお決まりの転落していくクリスを見てもちっとも面白く無いし、こりゃ駄作だなぁとも思った(★2決定!)。
が、そこはウディ大先生。良い意味で、完全に騙されてしまった。
陸側に落ちた指輪が敗北を暗示させておいて、実はクリスを救う鍵になるとは、予想がつかなかった・・・(正直、ヤラレタ)。まあ、あれだけの罪を犯しておいて、ぬくぬくとクリスが生き残ってしまい、子供まで授かってしまうのは、道徳的に、全く納得できないし、後味が良いとも思えないのだが、こういうオチを考えたウディ先生のアイデアには敬服する。本当に悪い冗談としか思えない。
齢70を越えて、ウディ先生、まだまだ健在である。今後も面白い映画をどんどん作っていただきたい。
しっかし、あの警部はオイシイ役回りだったなぁ。
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