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[コメント] 未来世紀ブラジル(1985/英=米)

非現実的な映像ほど、鮮明に理想と現実の狭間で苦悩する現代社会の真実が投影されている。痛烈な社会批判という爆弾を、ファンタジックな映像というオブラートで包んだ様な表現が、いかにもテリー・ギリアムらしい。こんな作品は彼以外に作れない。
Pino☆

 包装紙で包んでしまったら、中味は見えなくなる。ちょっと透けてしまうオブラートっていうのが、実はギリアム作品のミソ。そこには、分かる人にだけコソっと教えてあげようって言ういかにも偏屈な彼の性格が滲み出ている。でも、そこが単純な映画には無い魅力の1つなのだ(間違っても単純な映画が悪いと言っているわけではない)。そう言った裏の裏まで含めて、ギリアム作品を観ると本当に面白い。

 ちなみに、この映画がダメな人は、おそらく他のギリアム作品もダメでしょう。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)ダリア[*] お珠虫 水那岐[*] poNchi[*] ナム太郎[*]

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