[コメント] 大統領の陰謀(1976/米)
つい最近(2005年6月)、映画にも登場し、闇に覆われた駐車場で不気味な会見をしていた政府内部の情報提供者・「ディープ・スロート」の正体が明らかになり、そのことを踏まえてみると、中々に興味深い。
「ディープ・スロート」=当時のフェルトFBI副長官だと、二人の記者も認めた。報道によるとその正体を知っていたのは、二人の記者と編集主幹の三人だけだったとか。
電話で問い合わせた直後に、その電話そのものを知らないと突っぱねられたりするなど、生々しい場面や、一方では実に地道に、ていねいに、ひたすら関係者を訪ね歩き取材を続けるさまを淡々と、記者たちの活動を描いてみせ、かえって事実としての重みを感じさせる。
ただ、ラストは彼らの生命の危険を予感させながらいきなり終わってしまい、盛り上がりに欠ける。報道の自由にかかわる重大な事件をそういうものとして扱った思えば、一つの見識として理解はできるが、映画としてみている人にはいささか肩透かしをくらったような気がするのではなかったか。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (0 人) | 投票はまだありません |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。