[コメント] 黒帯 KURO−OBI(2006/日)
物語は悪代官が出てくる昔の時代劇みたいだし、時代考証に首をかしげるところがあるにはある。だが、空手のシーンでの緊張感はただ事ではない。己のすべてを費やす、求道者の如き厳しさと、文字通り空気を切り裂くような一瞬の冴えに酔いしれる一本だった。
赤風船とかコンクリートブロック塀なんかは時代にあわんだろうし、話の方はなんであれで大団円になるのかさっぱりわからんが、その結末をのぞけば、空手の奥義を軸としたものに、一応はなっている。
そしてそれを軸として、魅せる空手アクションを具現化したものとして見応えがあった。
また、これが「空手の真髄」なのかどうかは私にはわからないが、そういうものとして描こうという真面目な姿勢は、脇役のぎこちない演技とかの多少の不備を乗り越えて、みるものに訴えかけるだけの力はあったのではないか。
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