[コメント] 愛と誠(2012/日)
史上最高の完璧なオープニング!「これから新しい世界に入っていくぜっ」という監督の心意気がずばーんとくる!これに続く前半部、「70年代ってのはこうだったんだぜ」と半ば妄想と化した思い込みによってつくられた映画はまさに新しい世界そのものだ。
その前半に比べると、後半はそれなりに面白いところもあるものの原作の物語に引っ張られるような形で普通に戻ってしまって、いささかもの足りない。
ただ、それは一つの映画として、物語としてともかく完結させようという限界なのかもしれないが、案外と武井咲の出番が減ってしまったからかもしれない。
大賀誠も岩清水弘も、それなりにがんばっていたが、彼女の前では完全にかすんでいる。そこまで徹底した早乙女愛に仕立て上げた監督の演出には、腹をくくったような覚悟さえ感じられたし、それに応えた武井咲は本当に立派なものだ。
全編通して、この武井咲の世界を貫き通せば、原作とはまるで違ったものになるかもしれないが、間違いなく一つの新しい映画となっていたのではないか。その点が少し残念だ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (6 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。