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[コメント] ジャンゴ 繋がれざる者(2012/米)

ここぞというシーンでは、ビシバシビシッとくどいくらいに決めまくってくれて、存分に映画のカッコよさを味あわせてくれる。でかいスクリーンで見てこそ、このカッコよさに酔いしれることができる。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ジェイミー・フォックスクリストフ・ヴァルツの二人が馬に乗ってディカプリオの屋敷に到着する場面は、あえてスローモーにして悠然と進む二人の男のカッコよさに心底しびれる。「映画のカッコよさってこれだよなあ」という満足感にどっぷりつかることができる。

それが終盤には、そういう洗練されたカッコよさなんかはなかったのごとく、「お前らが本当に見たいのはこういうのだろ」っていう派手派手に血しぶきを撒き散らかした銃撃戦に、ウソくさい爆発シーンの大サービス。

奴隷制への怒り、人を踏みにじるものへの怒り、復讐などなど身体中に怒りを溜めこんで溜めこんで、一気に爆発させたかのような迫力があった。

タランティーノ監督は、本当に映画ファンを心から喜ばせることに長けている。

ただ、冷静さと飄々とした下に隠されたクリストフ・ヴァルツの熱い心と最後の一撃と「我慢できなかったのでね」の台詞には、一抹の哀しみが漂い、本作にすばらしい余韻を与えている。

(評価:★5)

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