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[コメント] 藁の楯(2013/日)

俳優はいずれも好演、迫力あるアクション、これらも中々すごいが、何より、右を向いても左を向いても狂気にあふれた世界を、日常生活に自然に溶け込んだ狂気を、むせ返るような息苦しさで描いたのがたいしたものだ。
シーチキン

後味はけしてよくないし、かなり極端な設定の下での物語にもかかわらず、描かれた狂気は、あまりに身近なものすぎて、ずしんと堪える。

ところで本作の大沢たかおは『終の信託』の大沢たかおとなんか似ている。それは役者としての彼の持ち味なのか、それとも本作の演出上の要請なのか、よくわからない。ただ静と動を声の大きさで区別して演じるやり方は、わかりやすい割には立体的というか、二重に三重に深みがあり、リアリティがあるようにも思う。

(評価:★5)

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