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[コメント] オブリビオン(2013/米)

SF映画において統一されたデザインの大切さを顕著に示した好例。また現時点におけるSF映画の集大成、一つの到達点とも言えると思う。しかしそんな事よりも、個人的にはやっぱりアンドレア・ライズボローの美しさに目が釘付け。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







シャドー・ダンサー』に引き続いて、彼女の魅力に大満足の一本ではあるが、本作は彼女抜きにしてもSF映画として高い水準にある。

ごちゃごちゃした未来都市にせず「荒廃した地球」に設定したおかげで、各種の小道具、飛行機、兵器、衣装などの統一性を保つことができ、一つの世界を感じさせる。

それにSF映画としてみた時に、「クローン」、「記憶操作」、「エイリアンによる地球侵略、資源略奪」、「荒廃した地球」など21世紀になって撮られてきた幾つかのSF映画の名作のキーワードを巧みにとり入れながら、きちんとした物語として構成しているのは上手いと思う。

本作を20世紀最後のSF映画の名作『マトリックス』と比較してみるのも面白い。主人公の記憶操作と「欺かれ、思い込まされた世界」という点は共通しているが、『マトリックス』が一方でコンピューター内の仮想世界というところから始まったのに対し、本作は現実に荒廃した世界があって、その「認識」あるいは「理解」で欺くという記憶操作で、現実の荒廃世界を描くだけのCGなどの進化もあるのだろう。

また、「クローン」というものがかなり題材に取り入れられ、その性質も映画的になっているのだろう。ひょっとしたら「5年」という任期はクローンの耐用年数をベースにしているのかもしれないし、現代の「モノリス」みたいな「テット」の正体も、SF映画のこの先の可能性を感じさせる描き方でよかったと思う。

そういう諸々の事を考えつつも、映画の後半は「どう考えてもアンドレア・ライズボローの方が奇麗で美人で可愛らしくて可憐で魅力的だろ。なんで彼女を出さないんだ。」と不満たらたらであった。

だから52号タワーでのシーンは、ものすごくうれしかったし、ラストの宇宙船のシーンもとても良かった。

(評価:★5)

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