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[コメント] アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅(2016/米)

タイムは単なる悪役でなく、含蓄のある役どころでそれなりに渋いなど、全体として思っていたよりも面白くて楽しくて良い映画。特に白の女王アン・ハサウエイの両手の位置に気を配ってみているとグッとくるものがあった。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







前作のコメントでも触れたが、白の女王は一貫して両手を腰より下におろすことなく肩のあたりでひらひらさせている。階段を上がる際にスカートの裾を軽く両手でつまんで持ち上げているのだが、その時でも両手をおろしてつかむシーンそのものはスクリーンでは見せない。まさに両手を腰より上でひらひらさせる事で「お姫様」のイメージを作っているのだろう。

そして最後の方で、その白の女王が唯一、両手をだらりとおろすシーンがある。それが赤の女王ヘレナ・ボナム・カーターに母の前で嘘をついた事での、許しを請う場面である。

ここで白の女王は初めて「お姫様」としてのプライドを捨てて一人の人間として、姉に謝っているのだなあ、なあんて感じいってしまって思わずうるっとしてしまった。

そう思ってみると深みのあるタイムをはじめけっこう人間くさいシーンがあって、意外と見応えがあった。

そしてそれだけに何だか ミア・ワシコウスカ ががんばっている割には、ただの狂言回しに見えてしまう。

ついでにいえば、ジョニー・デップに至っては、本作を見る限り、「なにもデップでなくてもいいんじゃなかったの?」と思えてしまうのだ。何しろ動きも少ないし、顔もドーランだらけだし、ひょっとして本人はいなくてフルCGじゃないのか?とまで思えてしまう。それはデップにとっても、いいことではないと思うがなあ。

(評価:★4)

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