[コメント] 午後8時の訪問者(2016/ベルギー=仏)
人として真摯で誠実な映画。また町医者モノとして『赤ひげ』の水準に匹敵する、まさに名作だと思う。
なるほど『ロゼッタ』の監督であったと思わせる、日常的で自然な画に、いっさいのBGMを排して生活音で構成されている。それだけにドアブザーや携帯の音の使い方の上手さも光る。
サスペンス風味でもあるが、日常生活にこだわった画と音のおかげで、物語が過剰になることもなく、それだけにヒロインの自責の念と決断、研修医との関係など、人として誠実であろうとする生き方が、町医者としての選択とも重なって素直に心を打つ。
派手ではなくても、人をじーんとさせる映画だった。
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