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[コメント] 妻よ薔薇のように 家族はつらいよ III(2018/日)

昭和の話というか、レトロな話というか。あるいは「サザエさん」のように時代を超越したというか、いつの時代でもありそうな話というか。全体としてやたらと安定した山田洋次的というか、人情喜劇の王道をいく映画としての水準は高く、安心して楽しめる。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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スクリーン全体に気を配る演出は名人芸の域。居間のシーンではバランスボールを上手に使って、ベタではあるが、変にシリアスになることもなく人情喜劇としてまさにバランスのとれた映画だと思う。

中身の方は中年夫婦の愛情再確認劇だとは思うが、言いようによっては恋愛劇といえなくもない。

義父の安楽椅子で少しスカートのすそがあがった状態で素足を投げ出して転寝する夏川結衣のシーンは、某コメンテーターから「くるぶし」フェチと言われる山田監督の面目躍如というべきかなあ。

後、この物語は全体として区切りがないというか、けじめというかケリがついていないようにも思える。普通ならエンドクレジットのシーンでは夏川結衣がフラメンコ教室に通っている事を匂わせるようなシーンの一つでもありそうなものだ。妻夫木聡蒼井優のラストシーンなど、次回作への伏線ととれなくもないがどうなんだろう。

もしシリーズ4作目があれば、ひょっとしてその冒頭は夏川結衣がフラメンコ教室から出てくるシーンから始まったりするかも知れんなあ。

と思ったりもしたが、よくよく思い出してみると、こういう登場人物の「その後」を具体的に描かず観客の想像にまかせるのが山田洋次監督のやり方かも知れない。『男はつらいよ』シリーズではそんな終わり方をしたのが少なくなかったと思うがどうだろうか。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)けにろん[*] セント[*] 寒山[*]

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