誰だって一度くらいは「笑われたっていい、笑わば笑え」と開き直ってでも、全力で必死になって何事かをやり遂げたいと思ったことはあるだろう。そういう達成感への渇望を心地よく満たしてくれる快作だった。

ところでこの映画は、「この親にしてこの子あり」という親子を描いた作品でもあるのね。その辺も微笑ましいのだ。

以下はオマケ

内緒の話だが、私の未公開ＰＯＶに「レンタル候補」というのがある。いつか将来、暇をもてあます身分になったら映画のレンタル三昧の暮らしを夢見て、古い映画でも他の人のコメントなどちょっと気になったりした映画や、新作だけど忙しくて劇場で見逃してしまったものや、観てもいいかなと思ったけど他の映画を優先したり、興味はあったけど敢えて劇場に足を運ぶには至らなかったもの、面白そうだけど劇場で観るほどではなさそうだと思ったもの、などを片っ端から登録しているもので、今では２００本を越えている。（おかげで生涯、観たい映画がないと困る事はなさそうだ）

そして本作も実は公開しばらくして「ふーん」と思いつつ登録していた、というか登録していた事を忘れていたが、コメント投稿の際に下の「あなたのＰＯＶ」に出てきたので、ああそうかと気がついた。

レンタルで観るつもりの映画だが、実は後になってリバイバルとか特集上映とか、数は少ないが２、３番館で観たとかで劇場で観た映画も３０本以上あり、そういう映画はランクを「Ｈ」に変更している。それで本作もランク変更しようと思って作業していて気がついた。

このＰＯＶでは最初に登録する時、観たい度にあわせて非常に大雑把だが瞬間的な判断で、Ａ、Ｂ、Ｃの３ランク（今のところ）に分けている。深く考えないのでＡが圧倒的に多いのだが、なんど本作は「Ｂ」ランクに登録していた。それがこの面白さとは・・・だから映画は侮れないし、どこまでいっても奥が深いと感動するのだ。