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[コメント] アス(2019/米)

物語の展開やラストなどはありがちと言えばありがちだが、それでも「もし自分の前にも現れたら…」というちょっとした恐怖を感じさせる。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ただよくよく考えると?マークが一杯の設定ではある。そもそもあの地下世界は一体なんだったのか、食料としてのウサギはどこから供給されているのかなど、素朴な疑問は尽きない。

それにラストは一体どういう世界になっているのか、万里の長城みたいな規模で手をつないでいたが、一方でヘリも飛んでいたから世界の破滅ではないだろうし、赤いつなぎの集団が現れたのは限定された地域だったのだろか、など不思議な点は一杯ある。

ただ、映画を見る前に雑誌に掲載された評論家の町山智浩氏のエッセイみたいな連載記事で、監督のジョーダン・ピエールに本作に関してインタビューした中身が簡単に紹介されていた。

それによると、監督自身は普通の黒人家庭の出身だそうだが、街中ではスラムなどに暮らす貧困層の黒人を見かけることは普通で、その時に監督は「自分とスラムの黒人とどう違うのだろうか?ひょっとして自分とスラムの黒人が入れ替わっていても不思議はないんじゃないか」というようなことを子ども時代に考えたことがあるそうな。

そういう監督の体験も本作のアイディアの源流をなしているそうで、そう言われてみると、本作はアメリカにおける格差社会の一つの反映と言うこともでき、少し興味深いものがある。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)クワドラAS

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