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[コメント] エネミー・オブ・アメリカ(1998/米)

ストーリーの発端は唐突だが、そこから主人公が追いつめられていく様は、「ひょっとして、現実にこんなことが起こるんじゃないだろうか?」とさえ感じさせるのだが、
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







その緊迫感をぶち壊しにするラストのために、今一歩、良質なサスペンスになりきれない。

このラストをみて、「ああ、やっぱりこれは映画の中の話なんだ」と安堵させられる。

古い映画だがレッドフォード主演の『コンドル』というサスペンスの秀作を思い出す。この映画も、国家権力VS個人、という構図だが、そのラストにはぞっとさせるようなスリルがあった。「これは本当に映画の中だけの話だったのだろうか?」という余韻がいつまでも残った。

しかし、本作のラストは、この話が「完全に映画の中の話だ」という安心感で終わっている。この差は大きい。アイディアもいいし、スピーディな展開も上手いと思うが、肝心なところが物足りない。「サスペンス」のままでは「エンターテイメント」にしきれないという、自信のなさの表れではないだろうか?

(評価:★3)

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