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[コメント] サイレント・ランニング(1971/米)

科学考証がちょっとずさんすぎる。そのためにSFとしての基本的な魅力を大きく損なっている。ただ、宇宙船のミニチュア模型をいかした特撮は見応えがあった。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







他の方も指摘されている日光不足による光合成云々という突っ込みもあるが、そもそも、「森林再生実験」ドームのために、何故宇宙空間まで出て行きながら、どうして土星軌道まで太陽から遠ざかる必要があるのか。

土星と太陽の距離は、地球のそれと比べて十倍近くも遠い。だからそれだけ「日光」のもつエネルギーは減少するのだが、それを補うような反射鏡などによる太陽光線の効率的な採取もなかったみたいだから、あんなドーム設備であれだけの森林はまず形成できないのではないか。

その上、最後はますます太陽から遠ざかるような方向へドームだけ遠ざけても基本的なエネルギー供給がなされない以上、あの森林が維持できるとはとても思えない。 そういう基本的な設定がめためただから、いったいこの映画は何を言おうとしているのかがよくわからない。

マッド・サイエンティストものなのか、あるいはロボットものなのか、環境汚染による地球終末期ものなのか、いったい何が言いたかったのかよくわからないし、劇中のシーンも意味不明なところがあった。

いっそのこと、最後に残った人間一人とロボット3体。せっかくトランプゲームではロボット2体が手を見せ合うなど人間に隠れてズルをするシーンまで入れたのだから、3号ロボットを見殺しにし2号ロボットを跳ね飛ばした人間に、ロボット2体が復讐し反乱を起こし、救出に来たロケットに喜ぶ人間をロケット本体に閉じ込めて爆破、そしてロボット2体が森林ドームへ乗り込みそれを切り離して宇宙へ旅立つ、とかした方がよっぽどかSFらしい。(なんかのパクリみたいだけど)

ちなみに題名の「サイレントランニング」とは、潜水艦が敵に発見されないように、音などを出さずに隠密潜航する戦術を示しているらしい。

(評価:★2)

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