スピード感あふれるカット割りとカメラワーク、過去の呪縛から逃げられないマット・デイモン、前作でパートナーとなったヒロインが映画前半であっさり殺されちゃうブツ切り感、緊張感をあおる挿入音楽、大盤振る舞いのカーチェイス、、、そしてツッコミどころあふれる脚本。しっかり初期三部作のパターンを継承して、ボーンが帰って来たと思わせてくれます。

嬉しいのは、外伝も無視していないところ。パートナーが美女というのはリアリティと引き換えになるけど娯楽作には欠かせないし、エンディングのテーマソングも背景字幕のおかげで前回ほどのダサさは感じず。４作目の遺産（レガシー）もしっかり引き継いでいます。

残念なのは、ボーンから不運さが消えちゃったところ。初期三部作の魅力はボーンの不憫さに負うところも大きかったんだなあとあらためて。

それと、パメラ・ランディ（ジョーン・アレン）が出てこないのは、次回作にもこの様式美が踏襲されて、映画の冒頭でアリシアがあっさり殺されちゃうことの布石になっているのでしょうか。「君はまだ未熟だ。」ということでリー（アリシア）の後任（IT責任者では無理があるから同様のポジションという意味で）にパメラが復帰とか。

なんだかんだで、次回作も見ちゃうんだろうな。