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[コメント] この世の外へ クラブ進駐軍(2004/日)

敗戦直後の街並みのセットなど、美術は秀逸。だからこそ、脚本にもこだわって欲しかった。
ダリア

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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敗戦直後をリアルに表現した世界にどっぷり浸かっていたいのに、気になってしまったのが「現代風のツッコミ会話」。 「箸かよっ!」「これで秋刀魚ひっくり返すのかよっ!?」 「そりゃ和太鼓だろっ!」 「コーク」「灰で出来てるのか?」「そりゃコークス」 など、現在流行っているベタベタのギャグ。昭和20年代の若者もこういったギャグを言っていたのかどうかは知らないが、まさに今の時代の流行言葉をこうもしつこく連発されて白けてしまった。

さて物語だが、決して音楽の天才ではない若者達の、混沌とした青春はうまく描かれていた。しかしそれぞれのエピソードを詰め込みすぎることで全体的に中途半端になってしまい、メインテーマは何なのか掴みづらい印象を受けた。また「音楽」を中心に動いている物語のわりに、肝心の音楽がいまひとつ。特にラストは音楽でラッセルとの友情を表現しなければならないシーンなのだろうが、心にドカンと響くほどの音楽でもない。

地味ながらも、大切な何かを受け取れるような作品。それだけに、細部の細部までこだわりが欲しかった。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)sawa:38[*] ことは[*]

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