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[コメント] 女王陛下のお気に入り(2018/アイルランド=英=米)

主君の寵を競う美女たち。その主君もまた女性な所が少し異色。
イライザー7

エマ・ストーンレイチェル・ワイズが、意地悪で美しいこと。金髪とブルネットで、二人の美しさの種類が違うのがよいねえ。

レディ・サラ(レイチェル・ワイズ)は、政治が目的で女王の寵が手段、アビゲイル(エマ・ストーン)は身分の回復が目的で女王の寵が手段、その二人の対比が鮮やか。二人に共通するのは(背景の図書館に象徴される)知性だけど、その知性はアン女王(オリヴィア・コールマン)を下に見る知性。でも知性で劣る女王は、二人を意のままに操れる暴君でもある。一方女王の意思は簡単に人に影響されるから、女王の寵愛が将来にわたって保証されることはなく、それは女王自身の不幸でもある…

三角関係をめぐる意地の悪い物語を楽しめばよいコメディなんだけど、アン女王の孤独は悲しくて、ちょっと共感…美しい女官たちと違って、彼女はもともと平凡な女なのだから、女王の身分でなければ、もう少し楽しい人生が、少なくとも孤独ではない人生が送れたかもしれないのにね。

歴史上、実際がどうだったかなんて意味のないことですが、私自身は、アン女王に「議会の手綱をまずまず上手くさばいた、そこそこ有能な君主」というイメージがあったので、「へー」っていう意外性もあったな。

あと、えーと、レヴュアーの感想の中に「男が駒みたい」という感想があって、(それには完全に同意するのですが、)こんなこと言うたらなんですけど、女性が駒扱いの映画なら、それほど山とあるのに、男の人は「男が駒」な映画はカンにさわるのね、と思ってしまいました。

宮廷の中をつくづく暗ーく映したカメラがすてき。レイチェル・ワイズの騎馬の美しさはすばらしい。(ちなみにアカデミー賞授賞式で、レイチェルはやたら清純派で、カマトト…?と思うほどでした。これまたすばらしい。)オリヴィア・コールマンの駄々っ子&メンヘラ演技もすばらしい。

画面は重々しいけれど、内容の扱い方はつくづく軽く、ゲラゲラ笑える映画でございました。

(評価:★5)

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