[コメント] 硫黄島からの手紙(2006/米)
「いつの日か我らの功績を讃える時が来る」…そう願った中将。その日とはアメリカが仕掛けた「日本映画」によってであった。不勉強な日本人が硫黄島を知るきっかけになる、それだけでもじゅうぶん役割を果たしている。
そもそも観客のどれだけが硫黄島のことを詳しく語ることができようか。へたをすると第二次大戦中の話であることに気づいてない人もいるかもしれない。日本がアメリカと戦争をしていたことさえ知らない若者さえいるのだから。
『父親たちの星条旗』、そして本作と完全に登場人物を分離し独立性を高めたことが功を奏している。それでいて前作から続けて見ることでより楽しめるシーンを混ぜるなど、シリーズものとしての楽しみもちゃんとある。たとえば前作のラストから今作の冒頭や、すり鉢山に掲げられた星条旗とか(何も知らない人にはよくわからない見せ方がまたよい)。
『太陽』『硫黄島』と日本人に深く関わる題材を立て続けに公開されてしまった。不本意ながら今後も同様の流れが続きそうだが…。
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