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[コメント] タイヨウのうた(2006/日)

直球にも程がある少女マンガを初めて読んで、どう受け止めていいのか判らず戸惑ったときの感覚を思い出しました。
れーじ

出来が悪い訳では決して無いんですが、どうにも最後まで入っていけず。

主演の女の子が本職じゃないということで、ちいとばかり大根なのは良しとしましょう。画面設計やら各種演出できちんと見れるものになっていた訳で。(うわなんか偉そーだ俺。すいませんすいません)

問題は…というより、引っかかったのはドラマ。

綺麗すぎるんですよ。何もかもが。

汗の匂いがしない。海の潮の匂いもしない。生活観も妙に希薄。 夏場のアスファルトの匂いも、街中の人混みの熱気も感じない。

人々の関わりの中で少なからず生まれてくる軋轢とか、苦労とか、そういったもの全部に蓋をしてる。難病を患っているなら、その分そういったエピソードが裏にはあるはずなのに。

女の子の死の描写にしてもそんな感じ。キレイキレイで済ませちゃって、死という概念自体が希薄な感じ。そこにあるべき喪失感をあまり感じなかった。単なるイベントになっちゃってる。

だから何というか、リアリティーが希薄になってファンタジーになっちゃってる。

僕、どうにもこのファンタジーとしての恋愛モノというのが苦手で。

別にドロドロの愛憎劇が良いってんじゃ無いんですが、こう、個性と個性のぶつかり合いとか、刷り合わせとか、そういう苦労があって相思相愛になっていく過程に恋愛モノとしての美味しさを感じる(というかひょっとしたらそこにしか感じないのかもしれない)人間としては、何か物足りないというか。最初から好き好き光線出しっぱなしですし、あの女の子。

要するに合わなかっただけです。ええそうです。どうもすいません。

(評価:★3)

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