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[コメント] 泥棒成金(1955/米)

画が鮮やかとはいえ絵葉書的な鮮やかさに過ぎず、視覚的な楽しみは花火くらい。ケイリー・グラントグレース・ケリーはやはり「美男美女」という記号に過ぎず、その記号を活かした、機知に富んだ仕掛けがあるわけでもない。
煽尼采

ヒッチらしい電動紙芝居の世界。個人的な好みで言えば、詰まらないヒッチの部類そのもの。「鳥」がジョークに使われていたり、『めまい』で素晴らしい演出に用いられている緑の光が「キャット」の世界を示す記号として使われていたり、後の傑作との微妙な照応が見られはするが。

第一、自身のコピーキャットが現れるという大きな謎や、それに絡んでのジョンの過去がまるで活かされていない辺り、一個のキャラクターの存在を描くという点に全く興味なさそうなヒッチの形式主義が悪い形で如実に表れていて、実に退屈。

(評価:★2)

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