[コメント] ジャガーノート(1974/英)
複雑怪奇な極小空間に於ける、針の穴に糸を通すような、目と指先だけの冒険。コードと金属部品を通しての、犯人との虚々実々。この爆破装置処理の場面だけは4点に値するが、それ以外は眠たすぎる。犯人捜査のサスペンスも船上の人間ドラマも何とも中途半端。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
赤か青か、どっちのコードを切る?という有名な場面は、その後の模倣やパロディでは、イチかバチか、という運頼みのものが多い印象があるが、この作品では違う。爆破装置と格闘していると「造った奴の声まで分かる」と豪語するファロン(リチャード・ハリス)が、かつての戦友の性格を、ギリギリの際で看破する心理劇なのだ。この辺を、『羊たちの沈黙』でのレクター博士とクラリスの交渉のように、時間をとって緻密に描けば不滅の名作たり得たかも知れないのに、余りに惜しい。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (6 人) | [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。