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煽尼采さんの人気コメント: 更新順(2/30)

人気コメント投票者
★3さがす(2022/日)そもそもこれは「さがす」話だったのか、「さがす」に決着をつけられたのか、という疑問。楽しめる要素は多々ありながらも、ピースがちゃんと填まり切れていないチグハグさがある。 [review]ぽんしゅう, おーい粗茶[投票(2)]
★3ミスト(2007/米)霧が疑心暗鬼の暗喩なのは観る前から察しがつくが、充分に活かされているとは言えない。監督はこれをモノクロで撮りたかったそうだが、確かにその方が演出的には賢明だったろう。 [review]ALOHA, Lostie[投票(2)]
★2NINE(2009/米)バカらしいのは、創作意欲の渇きや空虚さをそのままフィルムに定着させた『8 1/2』を更にそのままなぞり、何の批評性も無いままショーとしての洗練度だけ増した皮相さ。フェリーニが個人的記憶として描いたシーンを模倣する空疎さに気づかぬ鈍感さ。 [review]ゑぎ, けにろん[投票(2)]
★3竜とそばかすの姫(2021/日)終盤に一気に濃度を増す、この独特の気持ち悪さと苛立たしさの正体とは、ファンタジーを通して現実に立ち向かっているつもりのファンタジー(=絵空事)、という幼稚なナルシシズムだ。 [review]Orpheus[投票(1)]
★3キャラクター(2021/日)マンガのように陰影がパキッとしていて、色彩もクッキリハッキリと色鮮やかな映像は見ていられたが、「キャラクター」というテーマに関しては表面を撫ぜた程度で、凡百のスリラーの一つでしかない。Fukase演じる殺人鬼より不気味なのが、 [review]死ぬまでシネマ, クワドラAS, けにろん[投票(3)]
★3エル・マリアッチ(1992/米)惚けたユーモアと、格好よさとの絶妙のバランス。予算の都合で派手に物が壊せない制約を感じさせるが、同時にその制約の中で精一杯のアイデアを詰め込んでいるのもよく見える。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★3そして父になる(2013/日)是枝裕和が『奇跡』撮影時、一ヵ月半ほど家を空けたら娘と距離ができ、仕事に出るとき「また来てね」と言われた体験から生まれた本作。実は「取り替え子」は主題ではない。だが真の主題「時間」は、仕事=稼ぎ、格差問題へと奇妙にずらされる。 [review]ジェリー, ペンクロフ, 3819695, おーい粗茶ほか5 名[投票(5)]
★3グラン・ブルー(1988/仏)海の「青さ」の更なる深みにある漆黒の「闇」は、『2001年宇宙の旅』の宇宙の闇にも匹敵する別空間を現出する。主人公ジャックと恋人の関係は『アルタード・ステーツ』のそれにも相通じる。ただ、異界の住民たるイルカが、あまりに人間に飼い馴らされている。 [review]KEI, けにろん, ペンクロフ[投票(3)]
★4ジェシー・ジェームズの暗殺(2007/米)南北戦争の敗者である南軍、その生き残りとしてのジェシー・ジェームズ。アメリカの正史から取り残された者への郷愁。疑念と友情の間で揺れ動き張り詰める、緊張感に充ちた場の空気を捉えた、持続性のある場面作り。音楽の素晴らしさ。 [review]緑雨, ぽんしゅう, Orpheus, けにろん[投票(4)]
★2シェイプ・オブ・ウォーター(2017/米)パンズ・ラビリンス』のような妖しく美しい暗黒幻想譚かと思いきや、嫌いなジャン・ピエール・ジュネ風の幼稚で狭苦しい箱庭映画に失望。本筋は粗雑で凡庸なメロドラマに過ぎず、むしろ主役はマイケル・シャノンと思いたい。 [review]おーい粗茶, ぽんしゅう, けにろん, DSCHほか5 名[投票(5)]
★3パラサイト 半地下の家族(2019/韓国)パラサイトする過程が流麗とも呼べるほどで楽しめるのだが、それを可能にする半地下一家の連携の見事さは、合理性に徹しており、全篇通して、どこか疑似家族的に見えるのは意図的なのか何なのか。そして「計画」の後は失速。 [review]DSCH, 緑雨, irodori, ほか6 名[投票(6)]
★3チェイサー(2008/韓国)警察のどこか抜けた振る舞いは、韓国警察の怠慢と無能を弾劾する!という社会派な熱さよりは、暴力のグロテスクさと表裏のブラックユーモアとして活かされている印象。舞台の「狭さ」が、紙一重で出遭いまた行き違うドラマのスレスレ感を演出。 [review]おーい粗茶, CRIMSON[投票(2)]
★4イノセンス(2004/日)人形と、犬。それは男が女性に求める幻想の、両極の謂いである。(前作『攻殻』のネタバレ含む→) [review]DSCH, 代参の男[投票(2)]
★4海水浴(1895/仏)少年達が各人各様に飛び込みという行為を反復し、彼らの一回ずつの飛び込みという出来事自体も再び反復される。寄せては返す波のように、反復の中に見える時間的、形態的な差異。これは、ドラマの基本的な一形態。KEI, ぽんしゅう, 3819695[投票(3)]
★4アポカリプト(2006/米)暴力の酸鼻な様は、耐え難いグロテスクさに至る寸前で抑制されているように感じる。が、それにも関らず、この映画はメル・ギブソンの、暴力の哲学を描く手腕の比類なさを示している。 [review]irodori, 山ちゃん, Orpheus, けにろんほか5 名[投票(5)]
★4太陽(2005/露=伊=仏=スイス)強いられた一人芝居として、虚空に‘日本’を描かされる天皇。しかし彼は、ロシア人監督が考えるような、唯一神的な存在だったんだろうか。 [review]けにろん, モノリス砥石, グラント・リー・バッファロー, 夢ギドラほか7 名[投票(7)]
★4大列車強盗(1903/米)舞台劇のような平板な構図と、遠近感を活かした優れた構図が、当然のように連なる生硬さには、やはり時代というものを感じはする。それにしても銃という物は、フレームの内と外の間に出来事を展開させる点では、優れた小道具(真似しちゃダメだけど)。 [review]けにろん, 赤い戦車[投票(2)]
★3星の子(2020/日)所謂「宗教2世」の話だが、親の過剰な介入で破壊される子の人生というよりは、少し変わった信仰を持つ家族を付かず離れずで描く。それはいいんだが、御布施による困窮も台詞で語られるのみ。何より、ユーモアの欠如によって損なわれる豊かさが惜しい。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★3ファンタスティック・プラネット(1973/仏=チェコスロバキア)ドラーグ人の丸い目の赤さと皮膚の青さが幻覚的に目に沁みる。小動物としての人類を見下ろす視点が新鮮。前半は、頭上を覆う圧倒的存在に「飼われる」感覚がどこか倒錯的・家畜人的な心地好さを感じさせるが、人間が人間らしくなる後半は急に退屈。 [review]ゑぎ, DSCH, CRIMSON, 3819695[投票(4)]
★3大いなる陰謀(2007/米)この邦題で公開した配給会社はレッドフォードに殴られていい。「陰謀」がどうこうという内容ではなく、テロとの戦争に関する議論と、その議論の空しさを三つの状況の同時進行で描いた映画。 [review]jollyjoker, 死ぬまでシネマ, Orpheus, シーチキン[投票(4)]