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disjunctiveさんのコメント: 点数順

★5ファンタスティック Mr.FOX(2009/米=英)感情の解像度がパペットという挙措の拘束具とストップモーションという時の壁に阻まれ朧気になるからこそ、ガジェットの詩は土塊の中で響き渡らずにはいられない。[投票(3)]
★5街のあかり(2006/フィンランド=独=仏)光彩の優しい重さに付託された選択と行動の淘汰圧から、意図と計画の整合性がひょっこりと浮上したとき、自嘲の諧謔は北国のド演歌に乗って昇華する。 [review][投票]
★4アウトレイジ 最終章(2017/日)マレビトであることがハニカミになればピエール瀧の造形となり、選ばれたことの後ろめたさとなれば老人たちの若い衆への配慮となり、引いては自殺願望になる。そのお馴染みの願望は肉体の老化が精神に追いつくことでもはや自然死のような様相を呈している。 [review][投票(5)]
★4ストーカー(1979/露)古戦場で右往左往しつつ草むらで昼寝して水辺で戯れる薄毛オッサン三人組の姿態を観察するアイドル映画である。 [review][投票(5)]
★4ゴーストライター(2011/仏=独=英)庭師のおやじさんの帽子を嗅がずにはいられない陰性の好奇心と当然の応報を喰らって軋む顔面。オリビアの挑発に乗せられ露呈する臀部。出版記念パーティーで放たれる何も考えていないドヤ顔。ユアン・マクレガー、文系暗黒映画の最前線を逝く...またしても。[投票(5)]
★4沈黙 -サイレンス-(2016/米)棄教とリンクする必要から曲芸的とならざるを得ない人々の死に様が、サムライコマンダー菅田俊の東映特撮ヴォイスから浅野忠信の安定のサイコパス顔に至るカオスも手伝って、国籍不明のアトラクションになっている。 [review][投票(4)]
★4地獄でなぜ悪い(2013/日)現代邦画らしい、受け手のリテラシーをまるで信用しない回想説明の冗長さは、いつかしか、本来の目的とは逆行して、現実とマンガの境界を曖昧にする。つまり、これは、人が死ぬことができる世界なのか? 死の信憑性の薄さは、フィクションの非実用性を含意する。 [review][投票(4)]
★4ミッション:8ミニッツ(2011/米)ループを能動的に使っても問題は残る。トライ&エラーが人生の希少性を損ないかねないし、アクティビティが情報開示の過程を恣意的に見せてしまうかもしれない。つまり永遠そのものの圧迫が形を変えて現れる。 [review][投票(4)]
★4それでも恋するバルセロナ(2008/スペイン=米)忽然とするヨハンソンの顔芸に天然キャラへの嘲笑が含意されるかと思えば、やがて天然であるからこそ果たせる役割が見出される。こうした配慮がイヤミにならず、類型で受けを狙った個々の造形は生きた人間として語り直される。えらいものだと思う。[投票(4)]
★4害虫(2002/日)おお、あおい。俺のあおい。宇宙でもっとも希少でねたましい生命体あおい。[投票(4)]
★415時17分、パリ行き(2018/米)無能という属性が受容されるモチーフを童貞トリオの珍道中が古典落語のような人情噺に容赦なく落とし込む。キマイラのように怪異なかかる構築物は、人物対比を狂わせることで恒例のドキュメンタリーパートを混乱させるオランドの短躰を以て絶頂に達する。[投票(3)]
★4イースター・パレード(1948/米)潜在的な恋が舞台上の営みを通す以外に露見の術を持たないから、このミュージカルは切実になる。アステアとジュディの不穏な年齢差が、成功者であり彼女に対して優位にあるはずのアステアに視覚上のみじめさをもたらし、彼を緊張と同情の源泉にしている。[投票(3)]
★4夜顔(2006/仏=ポルトガル)接客業の挙動を精密に再現するはたらくおじさん的ドキュメンタリズムが個室に“微笑メタボ”ミシェル・ピコリの身体を囲い込み、台詞を喪失した彼が一個の生命体として抽出される。 [review][投票(3)]
★4日本で一番悪い奴ら(2016/日)銃の摘発がそこまで特権化してしまう理路がわかりづらい。摘発して得られる利得と銃調達のコストが見合っていない。語り手にも自覚があり、だからこそ摘発が強いられる背景は執拗に説明される。 [review][投票(3)]
★4永遠の語らい(2003/ポルトガル=仏=伊)前編の定型詩のような構造がおよそ5分に一度、同じ状況を繰り返し、レオノール・シルヴェイラの衣装だけがその中で変化を引き受ける。状況が変わらないからこそ、この人妻のお着替えショーが屹立して扇情的となり、眠気がなかなか訪れない。 [review][投票(3)]
★4リアリティのダンス(2013/チリ=仏)ミュージカルの厚顔さというべき当事者感覚の欠落で掻き立てられる冒頭のパメラ・フローレスに対する苛立ちが、課題を設定し解決するサイクルに彼女が放り込まれると解消してしまう。人間に好意を獲得させる技法が随所で奏効しているのだ。 [review][投票(3)]
★4アンジェリカの微笑み(2010/ポルトガル=スペイン=仏=ブラジル)被写体となったオッサンらが心なしかノリノリになってしまう。あれがいい。静物画の遠近法で生活感のない点景となった人物がかえって徳を構成していて、点景であるがゆえに葛藤が形成されないことが語り手の好意に見える。 [review][投票(3)]
★4ズートピア(2016/米)事態の進行も物語の教条性もキツネにより多くのものが付託されていて、ウサギが当事者だとは言い難い。にもかかわらずウサギの視点で語られるから、キツネの段取りが万能すぎて、物事が円滑に進み過ぎるように見えてしまう。 [review][投票(3)]
★4コンテイジョン(2011/米)人が沈着であり続けることと、事態の展開に関連がないのである。非日常に順応してしまった、幾分の諦念を含んだ静寂な空気感は暴動ですら粛々と進行させてしまう。 [review][投票(3)]
★4ゴーン・ガール(2014/米)不思議な感覚があって、怪物性というわからないものから話を眺めようとすると、それは理解できるものであって怪物にはならない。怪物性がこのように欠如しながらも、行動はいきなりサイコになるから、コントという様式以外にこの矛盾を表現する術がない。 [review][投票(3)]