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disjunctiveさんのコメント: 投票数順

★4アウトレイジ 最終章(2017/日)マレビトであることがハニカミになればピエール瀧の造形となり、選ばれたことの後ろめたさとなれば老人たちの若い衆への配慮となり、引いては自殺願望になる。そのお馴染みの願望は肉体の老化が精神に追いつくことでもはや自然死のような様相を呈している。 [review][投票(5)]
★4ストーカー(1979/露)古戦場で右往左往しつつ草むらで昼寝して水辺で戯れる薄毛オッサン三人組の姿態を観察するアイドル映画である。 [review][投票(5)]
★4ゴーストライター(2011/仏=独=英)庭師のおやじさんの帽子を嗅がずにはいられない陰性の好奇心と当然の応報を喰らって軋む顔面。オリビアの挑発に乗せられ露呈する臀部。出版記念パーティーで放たれる何も考えていないドヤ顔。ユアン・マクレガー、文系暗黒映画の最前線を逝く...またしても。[投票(5)]
★4駅 STATION(1981/日)大晦日に場末の飲み屋で高倉健と倍賞千恵子が黄昏る苦悶を味わいたく、20年ぶりに再見したのだった。しかし黄昏るには不穏すぎる。東宝製70年代刑事ドラマに民子物をぶち込んだ暴力的な構成で、とらやにミサイルが直撃したかのような触感なのだ。 [review][投票(4)]
★3わたしは、ダニエル・ブレイク(2016/英=仏=ベルギー)心臓に爆弾を抱えた老人を酷使して醸成するスリラーにあって技術的な課題となるのは老体を稼働に追い込む状況の構築であり、官僚制の不条理が今回は利用されている。 [review][投票(4)]
★3哭声 コクソン(2016/韓国=米)話の通底にある啓蒙の教化力とそれに伴う実証精神がシャーマニズムを喜劇に見せずにはおかない。そんな中にあって悲劇を構成するのが、どこかで致命的な選択をしてしまったという、難病物が追及する感傷に近いものである。 [review][投票(4)]
★4沈黙 -サイレンス-(2016/米)棄教とリンクする必要から曲芸的とならざるを得ない人々の死に様が、サムライコマンダー菅田俊の東映特撮ヴォイスから浅野忠信の安定のサイコパス顔に至るカオスも手伝って、国籍不明のアトラクションになっている。 [review][投票(4)]
★3ブルックリン(2015/アイルランド=英=カナダ)女が男の選択に当たって甲乙つけ難い状況に至ったとき、それは成り行きで決まりかねない。女性心理を観察するこの物語はかかる事態を偶然の戦慄として捉える。 [review][投票(4)]
★4地獄でなぜ悪い(2013/日)現代邦画らしい、受け手のリテラシーをまるで信用しない回想説明の冗長さは、いつかしか、本来の目的とは逆行して、現実とマンガの境界を曖昧にする。つまり、これは、人が死ぬことができる世界なのか? 死の信憑性の薄さは、フィクションの非実用性を含意する。 [review][投票(4)]
★3そして父になる(2013/日)これは、よほどフランキー側に問題がなければ現状維持が妥当で、そもそも観察に値する現象とは思えない。それを無理に物語の形に落とし込むため、福山の造形が紋切型になる。 [review][投票(4)]
★4ミッション:8ミニッツ(2011/米)ループを能動的に使っても問題は残る。トライ&エラーが人生の希少性を損ないかねないし、アクティビティが情報開示の過程を恣意的に見せてしまうかもしれない。つまり永遠そのものの圧迫が形を変えて現れる。 [review][投票(4)]
★4それでも恋するバルセロナ(2008/スペイン=米)忽然とするヨハンソンの顔芸に天然キャラへの嘲笑が含意されるかと思えば、やがて天然であるからこそ果たせる役割が見出される。こうした配慮がイヤミにならず、類型で受けを狙った個々の造形は生きた人間として語り直される。えらいものだと思う。[投票(4)]
★3ハート・ロッカー(2008/米)発汗とか唾液とか、体液への興味を充足させるアイテム(ストロー、カートリッジ)の強引な使い方がフェチを煽る所もあって、寄りがちな画面も生理的な興味と解せばCQBの誤魔化しとばかりは言えない。しかし雨樋を滴る水まで粘性を獲得するのは露悪的か。[投票(4)]
★3レスラー(2008/米=仏)総菜屋の過密な情報量を縫って、エプロン着装のロークが体を駆り立てる。嫌がりながらも習熟は進み経過観察のエンタメが出てくる。こんなものが面白くないわけがないのだが、ここまで器用な彼が窮地に陥る不可解に思い至ると、映画の作為が気になり始める。 [review][投票(4)]
★4害虫(2002/日)おお、あおい。俺のあおい。宇宙でもっとも希少でねたましい生命体あおい。[投票(4)]
★4女神の見えざる手(2016/仏=米)社会時評にしてはキャスティングが遊び過ぎるという場違いな感じから、マーク・ストロングのアイドル映画と言うべき蠱惑が生じるのだが、社会時評がサスペンスに下駄を履かせる手段だと判明してはその蠱惑が無効になる。 [review][投票(3)]
★4カメラを止めるな!(2017/日)演出家が演技をすることで本音を出せて役者に報復しえたように、事象のトレスで人格の本質が顕れ、かえって自由になれてしまう。反復であり答え合わせである記述という営みが何ゆえ美的経験をもたらすのか。 [review][投票(3)]
★3ダイナマイトどんどん(1978/日)戦略兵器たる北大路欣也の自罰感情にすべてが左右される清算的な状況こそ、この社会時評が糾弾する態度そのものではなかったか、という悪しき再帰性の局面が、田中邦衛の軟体動物のような投球フォームに官能的な撓りを与える。[投票(3)]
★4男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日)カットを細かく割っていられない現場の焦燥が期せずしてホラー映画の画面を構成する。冒頭の美作滝尾の駅舎の窓口に顔を出す寅。奄美で満男と遭遇するそれ。どちらもワンカットで彼は現れギョッとさせる。もはや亡霊であり、それが廃墟を彷徨うのである。 [review][投票(3)]
★3カジュアリティーズ(1989/米)今回はモリコーネの浪花節に増感された、ただでさえ大仰なデ・パルマ節で、状況がショーン・ペンとマイケルの痴情のもつれとしか解せない。マイケルには鬼畜度を緩和させてしまうショーンもアレだが、マイケルの勇敢さもその好意への甘えに見える。[投票(3)]