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[コメント] パシフィック・リム(2013/米)

この隊長の源氏物語には、トロの欲望亢進に構造的障害をもたらしている。トロの邪念は、芦田愛菜に鬼気迫る演技をもたらす一方、凛子にはまるで火がつかない。
disjunctive

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







隊長は、自分好みの女にすべく愛菜を育てるのだが、それが凛子になってしまうわけで、これではトロの欲望に反する。トロの邪念の反映であるドイツ人ギーク組も、あまりにも自己同一化しすぎたためか、最初は力が入りすぎて、そのマンガ然としたたたずまいが不快である。ところが、このギークらは凛子よりもよほど事件のトリガーになってくるし、しかも、次第に彼らの意気地が好ましくなってくる。邪念が普遍的なエンタメに昇華する様は、えらいというほかはない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)DSCH[*] 3819695[*] けにろん[*]

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