[コメント] 家族の肖像(1974/仏=伊)
叙法に違和感はある。同居人だけの会話場面が少なからず挿入される。彼らは下世話な佇まいの割に金に綺麗なため、全てのキャラの感情が宙に浮く。金の絡みが感情に信憑性を与えるからだ。
誰に身を委ねればいいのかわからない、そのフワフワになってしまえば、ランカスターのオタ話や回想が光彩を放ち、事がすべて彼の独り相撲として処理される。これは事実上、同居人への報復となるだろう。人々のフワフワした感情を捕捉しようと試みるやや多動な視点は、受け手を室内観覧に導く。美術で元が取れる話である。
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