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disjunctiveさんの人気コメント: 更新順(20/33)

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★3突破口!(1973/米)ウォルター・マッソーの内面から受け手が閉め出された段階で、彼の禍福を観察して緊張する作劇は終わっていて、むしろジョー・ドン・ベイカーの、仕事と言うには性的すぎる生態と昂揚が主題に上がってくる。週一本[投票(1)]
★4踊らん哉(1937/米)ジンジャーの挑発に対するわれわれの憎悪が、例によってアステアの変態機動に巻き込まれ同じ職人としての連帯が彼女に芽生える様を観察しているうちに、心からの好意へと変わってしまう。これがうれしい。自分の奥底に眠る善性を発見するからである。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★4オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014/米)成長と事件の進展がループによって可視化されることのよろこびがよく出ている。しかし後半でループしなくなると、この楽しさの反動としての停滞が来る。 [review]るぱぱ, けにろん[投票(2)]
★48月の家族たち(2013/米)冒頭が投射されたサム・シェパードの視点がすぐに脱落して彼こそが謎の求心点になる引っかけが、長い潜伏を経て、終盤で残置されるメリルへと波及して爆発する。 [review]けにろん[投票(1)]
★3ル・アーヴルの靴みがき(2011/フィンランド=仏=独)偶然的様相のアホらしい好ましさは、それが偶然だからこそ、聖なるものになるはずだ。ところが、事件の極限性をあくまで他人に生じさせるこの話の客観性は、かかる偶然に恩寵のしるしを見いだせない。これはむしろ、偶然に急襲されたという感覚に近い。寒山拾得[投票(1)]
★4狙撃(1968/日)技術職のストイックさが加山雄三への好意の源泉となるから、女難映画化を予想させる浅丘ルリ子の投入は当初、緊張をもたらす。ところが、ルリ子も相当な奇人であり、貫録の夫婦善哉となって人をムカつかせない。 [review]けにろん[投票(1)]
★4帰ってきたヒトラー(2015/独)事を社会小説化するとメディアの影響力に自惚れるような業界人の自慰に見えてしまう。劇中で受容されたところで八百長にすぎないから、男が受容されることの危機が醸し難い。 [review]週一本[投票(1)]
★3LOGAN ローガン(2017/米)子の逞しさが父性の目覚めの障害となる。子どもはすでに自律していて、父親を必要としていない。代わりに老人に必要とされても詮方なく、しかも二重遭難になってしまう。 [review]ゑぎ, けにろん[投票(2)]
★3トップ・ハット(1935/米)ミュージカルの不自然はすでに超越していて、問題となるのは、それは果たして人間に可能な挙動なのかというアステアの変態機動の生理的不条理である。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★3バンド・ワゴン(1953/米)アステアの外貌の本質的なみじめさに言及する序盤の自虐芸が効きすぎで、若い女に恋をした中年男のつらさが炸裂する。 [review]けにろん[投票(1)]
★4イースター・パレード(1948/米)潜在的な恋が舞台上の営みを通す以外に露見の術を持たないから、このミュージカルは切実になる。アステアとジュディの不穏な年齢差が、成功者であり彼女に対して優位にあるはずのアステアに視覚上のみじめさをもたらし、彼を緊張と同情の源泉にしている。ゑぎ, ぽんしゅう, 寒山拾得[投票(3)]
★3メッセージ(2016/米)母性であることのストレスという先生おなじみの主題が、タコ型宇宙人の通俗を互いに異質であるがゆえに際立たせ、タコ部屋でエイミーが明瞭な解像を得てしまうと、そのストレス顔がタコを圧殺にかかる。 [review]けにろん[投票(1)]
★3あ、春(1998/日)藤村志保と富司純子の、ドッペルゲンガーのような互換性に当惑していると、山崎努が母系家族に強姦され代替的な自分を孕んでしまう。二人の女の相似は一種の再帰性の現れなのである。けにろん[投票(1)]
★3午後8時の訪問者(2016/ベルギー=仏)発端となったイベントが、素人捜査に駆り立てるほどの罪悪感をもたらし得るものだったのかどうか。その心もとなさが、出来の悪い火サスのような行動の飛躍をもたらしかねない。 [review]ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★3アデルの恋の物語(1975/仏)人を不快に慣れさせないための、漸進的に亢進する病理が、映画の時空間を巻き込み、それを信用におけないものにしている。騎乗演習中のピンソンをストークするアジャーニの移動距離から、瞬間移動的な違和感は始まり、 [review], けにろん[投票(2)]
★3ダンケルク(2017/英=米=仏)浜辺の静寂が意味のない現象としての災難の徒労を訴える。魚雷の夜襲だけなら刹那的な海猿で済むものを、訓練と称して謎次元から小銃弾まで撃ちこまれると、堂々たる佐藤純彌のパニック大作の風格に。ただ、ヒューモアのない純彌なのである。 [review]けにろん, DSCH, 3819695[投票(3)]
★3燃える戦場(1969/米)声の映画である。セクスィヴォイスがマイケル・ケインを只者にはしておかず、海軍の語学屋である彼を密林の戦場に順応させ、拡声器の声の歪みが、高倉健の本性と思われる官僚的な冷たさを露曝せずにはいられない。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★3たかが世界の終わり(2016/カナダ=仏)これはポルノに近いのではないか。対峙する人間の激情に応じて膨張と収縮を繰り返す、内燃機関のようなギャスパー・ウリエルの顎の接写ばかりに力が入り、人々の確執の内容はあまり問われず、対話はポルノやミュージック・ビデオの日常芝居に類似してしまう。緑雨[投票(1)]
★4チェイサー(2008/韓国)数ある殺人の中でその事件だけが特権化してしまう。しかも顔貌の好い子どもをダシにするため特権化してしまうことが倫理に悖るように見えてしまう。時間制限が緩和され続ける緊張のなさと徒労に冷静さを強いられて、事件が特権化したと認知できるのである。 [review]3819695[投票(1)]
★4ザ・コンサルタント(2016/米)会議室に入ったら、後輩女難のアイコン、アナ・ケンドリックが寝ている。男子の夢と浪漫で充溢したキャンピングトレーラーで永遠の時を過ごしたい身には、こんな恐怖はない。 [review]プロキオン14, けにろん[投票(2)]