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[コメント] 春の雪(2005/日)

妻夫木聡、肌は荒れてるし髭は濃いし浮腫んでるし。不吉なものをも感じさせる「美しさ」があってこその松枝清顕なのに、それが無いばっかりに説得力がゼロ。
Aさの

**ネタバレ注意**
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妻夫木聡(松枝清顕)、侯爵家嫡子の育ちの良さが見えない事には目を瞑ろう。演技が下手で台詞が浮く事も許そう。しかしどうしてこうも汚いかなぁ。写真で見ると綺麗なのに、肌は荒れてるし髭は濃いし浮腫んでるし、うーん、見るに堪えません。清顕の不吉なものをも感じさせる美しさがあってこその死なのに、それが無いばっかりに説得力がゼロ。妻夫木にはもっと他に演るべき役があると思うのですが。

竹内結子(綾倉聡子)もどうって事ないし、高岡蒼佑(本多繁邦)もまぁ普通。及川光博(洞院宮治典王)は誰でも良いような役。

榎木孝明(松枝侯爵)、真野響子(松枝侯爵夫人)、岸田今日子(松枝侯爵母)、山本圭(洞院宮治久王)、高畑淳子(洞院宮治久王)、石丸謙二郎(綾倉伯爵)、宮崎美子(綾倉伯爵夫人)は適材適所ってか当たり障りが無いってか造り込んではいないってか。もうちょっと頑張ろうよ。

大楠道代(蓼科)ってこんな人なんですね。オドロオドロシク演じて欲しかったですが、意気込みの伝わる演技。

若尾文子(月修寺門跡)は思ったよりあっさりした役になっていて残念。京言葉(≠御所言葉)が下手になってたのにはびっくり。昔(リアルに半世紀前!)は僕の耳からはネイティブに聞こえたんですが、聴覚の衰えか、指導が付かなかったのか。やっぱり綺麗やけど。

映画としては、きちんと再構成してあれば三島由紀夫の原作と全く違ったものになっていようが文句は言いませんが、「純愛」なのか「三島」なのか「メロドラマ」なのか、何がやりたかったのかがワカラン。プロの作ったものに思えません。

行定勲監督は『GO』『きょうのできごと』が良かっただけにちょっと期待してましたが、うーん、やっぱり『セカチュー』か。

豪華な衣装とセットを堪能できたので、もう良いわ。豪奢なお遊戯会でした。

(評価:★2)

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