[コメント] トニ(1935/仏)
ルノワールの映画でネオリアリスモの原点だが、それ以上のものは特にないように感じた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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いわゆるネオリアリスモの原点。ヴィスコンティもスタッフとして参加していたという話も妙に納得。
また、やはりルノワールの映画だと思わせる美しいカメラの動きにほれぼれ。特に海からトニの部屋、また死体が発見される時のそれ。
複数の登場人物を立ち代り入れ替わりさせて複雑な人間模様を色彩豊かなものにしているのもいかにもルノワールらしい。特にトニの友人で後にマリーと結ばれる男(名前失念)の動きが個人的に好きだ。『ゲームの規則』でのオクターブ的役回り。
一つ二つ印象に残るシーンを挙げさせてもらうならば、他の人もそうであるとは思うが、まずはトニがジョゼファの背中を吸うシーン。下手なセックス描写よりも官能的だが品がよい。これもまさにルノワール。 次にダイナマイトで山を崩すシーン。ダイナミックなショットにクスッと笑わせる話を織り込みなんとも粋。
ただ、それ以上に訴えてくるものが感じられず、ビデオで見ればいいかと思ってしまうのは私の感性が鈍いせいか。
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