[コメント] 13/ザメッティ(2005/仏=グルジア)
福本信行の「カイジ」を読んだ人にとっては、本作は単に練りの甘いギャンブルものでしかない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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こういった作品の場合、主人公は嬉々として乗り込むか、悲壮感一杯で乗り込むかどちらにしろ「ゲームの内容」または「ゲームで得るもの失うもの」を知った上で参加することが常道であると思う。
しかし本作の主人公はそのどちらも明確にわかっていないまま、なんとなく参加する事になる。従って、感情移入が出来ない。ゲームは他人事のままに始まり、他人事のまま淡々と終わってしまう。
ラストシーンで、最後に射殺した男の弟に撃たれるが、3回もゲームに勝ってきたのであれば、その無常さは理解しているはずであり、説得力がない。本作は、全てにおいて観客を引き込む要素が本質的に欠けているのである。
全て白黒で通すなど、興味深い試みもあった。だが、それ以上に練りの甘さが目立つ作品である。
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