[コメント] ダウト あるカトリック学校で(2008/米)
鑑賞中、自分が主催するイベントの参加者に「あの子、生理的に嫌いだから外して」と言われその対応に苦慮していた友達の事が頭をよぎった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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結局この友達は要望を無視したように記憶しているが、不寛容と言うのは基本的に困った性質である。
自分が正しい!自分の意に沿わない奴は排斥すべきだ!いや、排斥しなければならない!!
いわゆる「原理主義」なのだが、直接向かい合った場合こういう人に論理や妥協は一切通用せず、1か0かの鬩ぎあいを余儀なくされる。その意味では本作で描かれた事件の結論は妥当なところに落ち着いてはいるが、あるべき姿と言うのがわからないところに本作の最大のポイントがある。
結局最後まで観てもスクリーンの上では、「不適切な関係」の有無は提示されない。したがって真実はこちらが想像するしかない。
個人的には、校長の脆弱余りある論理を表立って叩き潰しても構わないが、そのやり取りが露見することによる学校への影響を考慮して苦渋の選択をしたと言うストーリーを思い描いたが、それぞれの経験や思想により大いに解釈が異なることであろう。それを語るのが本作の「正しい」見方であると思う。
演技に関しては、メインの4名が全てアカデミー賞のノミネートを受けていることでも分かる通り、磐石である。控えめな劇場公開は少々残念な作品であるとも思う。
(2009.03.14 TOHOシネマズシャンテ)
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