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[コメント] 特攻野郎Aチーム THE MOVIE(2010/米)

光が強いのに影が薄いというのは成立し得ない。本作は結果的に強い光と薄い影を描いてしまったため、ストーリーの割に印象が薄い。
Master

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ドラマ版の知識は皆無です。タイトルは辛うじて知っている程度の前提知識で鑑賞しましたので、その前提でお読みください。

人となりの説明は別に不要だが、こういった作品の悪役は憎まれてしかるべきという印象をしっかりと観客側に植え付ける必要がある。本作では、民兵のリーダーとCIAのエージェントが悪役扱いだが、多少ハンニバル(リーアム・ニーソン)と口での小競り合いをした後は、直接「手を下す」シーンまでさほど接触がない。もちろんそれだけでも「敵」という事は十分認識出来るのだが、存在感が非常に希薄でありAチームに始末される時もその演出の割にほとんどカタルシスがない。この状態は、この手の作品では致命的な欠陥なのではないかと思う。相当長い時間をかけるアバンタイトルもその意味では微妙で、もったいないと思う。

ガイ・リッチー版『シャーロック・ホームズ』のように、キャラの性格付けをメインにしたシリーズ化予告的制作方針の方が、本作の「バカな事やらせれば天下一品」というシチュエーションを効果的に使えたのではないか。キャストは面白い配置であると感じたので、彼らの可能性は追求してみて欲しい。

(2010.08.14 横浜ブルク13)

(評価:★3)

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