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[コメント] SP 野望篇(2010/日)

テレビドラマのボーナストラックにとやかく言うのは無粋だが、それでも本作には「残念だよ・・」と言わざるを得ない。
Master

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ドラマ版一切未見。登場人物の人間関係はなんとなく把握という状態での感想です。

見せ場がないわけではないので、上映中苦痛という事はないが、それでも落胆ポイントにも事欠かない作品でもある。

肉体改造までした岡田准一の頑張りを評価する事はやぶさかではないが、これまで数々のハリウッド作品で吹き替えなしのアクションシーンを見てきている観客にすれば、あまりにも合成度合が目立つアクションシーンはやはり興ざめである。冒頭のテロ未遂の後のアクションシーンでの見せ場と思しき、交通事故の合成度合・トラックの荷台上でのアクションの背景合成度合は落胆を禁じえない。危険なのは分かる。予算的な障害も分からなくはない。それでも「見せ方」というものがあるだろうといっているのである。

あと、ストーリーに関してだが、杜撰さが目に付く。爆弾が仕掛けられている傘をあれほど乱暴に扱っていいものか、官房長官襲撃(にみせかけたSPチーム襲撃)でもバイクを噛ませて動けなくするのはまぁいいだろう。その後、消火器を散布して、律儀にナイフで襲うというのはどういう了見か。逃走直前に銃を使っているし、その後の「第三波」でボウガンを使っているのだから、最初に使っておけという話である。このシーケンス冒頭に「AM 03:08」とか時間出したのは「発砲によって住民に通報されるリスクは比較的少ない」事を暗示しているのではないのか?また、官房長官も自分がターゲットになってないことには気づくだろ?とか、スナイパーももっと早い段階で狙撃するだろ?という疑問もある。「俺たちの負け」とか「俺が育てたチームだ」とか感慨に浸っている場合ではないだろう。

とは言え確かに、疾走感だけはあるので、ドラマを観ていた本来のターゲット層は満足できるのではないか。その意味で需要に答えていることは間違いないと思う。

ただ、そのような状況ではあるが、後編は意外に楽しみにしている。本作のラストに後編の予告があるのだが、あそこでどこまでやるのかはかなり興味がある。それほど大きな期待はしないが、その意気込みは確認をしたいと思う。

(2010.11.01 TOHOシネマズ上大岡)

(評価:★2)

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